となりのサキュバスちゃん

となりのサキュバスちゃん 第13話 (終)

 私は健太くんと美玲の邪魔をしただけ、だと考えていたのだけど、私が思ってもいなかった展開になったの。その日も、私は健太くんと愛し合っていたの。健太くんは騎乗位が好きなのね。だからその日も、私が健太くんの上になっていたの。健太くんは下から私の乳房を揉みあげるのよ。これが好きなんだって。私と健太くんは契約者同士だからお互いが何を求めているのかが判るのよ。だから健太くんが私の事をバックでしたいと思ったらすぐに体位を変えるの。本当はインキュバスは実際の行為をしなくても良いのだけど。どうせなら愛し合いたいでしょ。健太くんのは立派だから、私の奥に当たる感触がたまらなく良いの。夢ならこんな快感は得られないでしょう。私は健太くんと契約して本当に良かったと思っているのよ。
 その日も沢山行為をしてから部屋に帰って来てシャワーを浴びて浴室から出て来たら、炬燵にインキュバスが居るのよ。
「あらどうしたの。壺は今日が新しいから未だいっぱいになっていないわよ」
 昨日の行為で壺がいっぱいになったから、未だなの。でもインキュバスは
「今日はそれで来たんじゃ無いんだ。お前、悪魔庁では大変な事になってるぞ」
「大変なこと? なあに?」
 私は全く思い当たる事が無いので逆に訪ねてみた。するとインキュバスは
「お前、大学の中で美玲の妨害工作をしたろ?」
 この前の健太くんの夢の中に忍び込んだ事だ。
「確かに健太くんの夢に忍び込んだけど、別に妨害工作と言われるような事はしていないわ。夢から覚めたのは健太くんの友達が起こしたからだし」
 私は事実をそのまま言った。そうしたらインキュバスは
「美玲の言い分は若干違っていたぞ」
「え、そんなこと無いわ。私の言ってる事が正しいわよ。アイツなんて訴えたの?」
 私の質問にインキュバスは言葉を選んで
「美玲の言い分は、自分のテニトリー内の大学の構内で、ターゲットの夢に忍び込んで任務を遂行しようとしたら、麗華に妨害された、というものだ。ターゲットは美玲が見つけた者であり、その者が麗華と『血の契約』を結んだ者である事は知らなかったし、例え知っていたとしても自分のテニトリー内の大学内では麗華の契約は無効となるので、妨害されたのは規律違反になる。という事だ」
 美玲こそ私の邪魔をしたいだけで、健太くんにちょっかいを出したのに決まってるじゃない。それをインキュバスに言うと彼は
「それを証明しない限り、お前は不利だな。近々に悪魔庁から呼び出しが来るぞ」
 インキュバスはそう言って消えて行ったわ。私はそれを信じられない思いで見ていたの。
 その夜は寝られなかった。最悪なら、私はサキュバスの資格を奪われ、悪魔界から出られなくなる。そうなったら健太くんとの「血の契約」も無効になってしまうし、逢えなくなる。健太くんと逢えないなんて、私には考えられない事なの。
 ここまで考えて、私はいつの間にか健太くんの事を、精子を採取するターゲットから、自分にとって大事な人に変わっていることを自覚したわ。もう健太くんは私の心にすっかり住みついていて、いない生活なんて考えられなかった。
 いつの間にか壁をすり抜けて、健太くんの部屋に居たわ。さっきまで愛し合っていたベッドで健太くんが眠っている。大好きな健太くん……健太くんは私の事どう思ってるのかしら。只の性欲のはけ口かしら。それとも少しは想っていてくれているのかしら?
 夜が明けるまで私は黙って健太くんの傍に座っていたの。
 それからと言うもの私は、少しでも健太くんと一緒に居たかった。それが健太くんにも判ったのか
「どうしたの? ここの所麗華さん少し変だよ。僕としては嬉しいけど。朝まで抱き合ったまま眠るなんてどうしたの?」
「ううん何でもないの。私本当に健太くんの事が好きだから一緒に居たいのよ」
 その言葉に嘘は無かった。
「あのね。実は明日実家に帰らなくちゃならなくなったの」
「明日?」
「うん。一泊だから直ぐに帰って来るけど、明日は出来ないんだ。だから寂しいの」
 本当は実家では無い。悪魔庁から呼び出しがあったのだ。審査、聞き取りは直ぐに終わると思う、その結果、判決が出ると思うけど、最悪ならそのまま人間界には帰れない。だからせめて行くまでは一緒に居たかったのだ。
「そうか。じゃ僕は大人しく待ってるよ」
 健太くんはそう言って私を抱き締めてくれた。
 翌日、私は悪魔界に戻ったの。悪魔界にある悪魔庁に赴くと、早速、審理室に通されたわ。ここは人間界で言えば裁判所みたいな所ね。私が部屋に入ると直ぐに審理をする悪魔が登場したわ。驚いたのは裁判長はサタン様だったこと。私ら下っ端悪魔では滅多にお目に掛かれない悪魔界の大ボスなのよ。それと補佐する悪魔が左右に二人。この悪魔も大物なの。何でこんな簡単な事件で、悪魔界の大物が審理をする理由が、私には判らなかった。
「これよりサキュバス美玲の申し立てより、サキュバス麗華の審理を始める。被告、名前を述べよ」
 副官の言葉で審理が始まったわ。
「サキュバス麗華です」
「その者はサキュバス美玲の任務を妨害したと告発されているが、身に覚えはあるか?」
「いいえ、ありません。山縣さんは私と『血の契約』をした者です。他のサキュバスからの行為を未然に防いだだけです」
「では訴訟者ここへ」
 その声で美玲が現れた。
「名前を」
「サキュバス美玲です」
「その者は被告に行為を妨害されたと訴えておるが、被告は否認しているが、どうか?」
「間違いありません。行為を行おうとした場所は私のテニトリーです。被告のテニトリーではありません。私のテニトリーの中であれば、いかなる場合でも、私の
行為が優先されるはずです」
 全く美玲の奴、頭に来るわ
「私は妨害工作そのものをした覚えはありません。只、夢の中に登場しただけです」
 私は事実を訴えた。そうしたら美玲は
「彼女は山縣なる人物と『血の契約』をしています。だから私は彼女のテニトリーには入らず、私のテニトリーに入るのを待っていたのです。ターゲットの山縣にしてみれば親しい者が夢に現れるだけで、私との行為よりも麗華との事が優先されると考えるのが筋です」
 美玲はよどみ無く自分の考えを述べた。私はそれについて
「そこまで考える事は、その時は思いませんでした。普通はそこまで考えることはしないと思います」
 そう反論するだけで精一杯だった。
 そして調べが結審して判決が言い渡された。サタン様が副官から手渡された文言を読み上げる
「判決を言い渡す。サキュバス麗華、サキュバスとしての資格を一年間停止する。その間、悪魔界に出入りを禁ずる。人間界で人と同じようにして過ごすこと。これが悪魔にとって如何に辛いか判るだろう。人間と同じように働いて糧を得よ。その間の被告のテニトリーは悪魔庁が管理するものとする。復帰後被告に返却されるものとする」
 判決は思っていたより重かった。サキュバスでは無い私なんて本当に人間と同じじゃない。しかも悪魔界には入れないなんて……。
 でもテニトリーが保護されるのは幸いだったわ。一年を人間として過ごせば元に戻れると言う事ね。
「以上で結審する」
 そう言って裁判官の三人は退場した。美玲がせせら笑っていたわ。きっと明日からでも大学で健太くんにちょっかいを出すに決まってるわ。
 でも、私は健太くんとの接触は自由なのだから、サキュバスとしての仕事をしないだけで、今までと変わらないと思った。まあ、サキュバスに誇りがあるならショックだろうけどね。
 
 翌日、私は人間界に戻って来た。これから一年間は悪魔界には帰れない。何か仕事を見つけないとならないわね。健太くんは大学から帰って来ていないみたいだった。部屋の明かりが消えていた。私は自分の部屋のドアの鍵を開けようとしたら鍵が開いていた。おかしい、確かに鍵を掛けて行ったはずだった。
 そっとドアを開けてみると、部屋の中には炬燵に入って健太くんが寝ていた。
「健太クン……ただいま」
 私の声で健太くんが目を覚ました。
「ああおかえりなさい。何時帰るかと思って部屋に入って待っていたんだ」
「鍵は?」
「嫌だなぁ。この前渡してくれたでしょう」
 そうか、そうだった。悪魔界に行く前に渡していたのだった。
 早速抱き合ってキスをする。やはり健太くんとのキスは最高だと思う。私は健太くんに正直に全てを言おうと決めていた。それで嫌われるなら仕方ないと思った。と言うより普通はサキュバスを好きになる人間なんていない。覚悟を決めたのだった。
「あのね。私、健太くんに隠してることがあるんだ」
「隠してること?」
「うん」
「私ね、人間じゃ無いの」
「サキュバスでしょう。知っていたよ」
 健太くんは、あっさりと笑顔で言ったのだ。
「知っていたの! 何で知っていたの。誰かから聞いたの?」
 私の疑問に健太くんは
「嫌だなぁ。僕の専攻知らない?」
「ええと確か文学部でしょう」
「そう文学部史学科。歴史を勉強してるんだ。それも専攻は中世西洋史」
「え、じゃあ……」
「サキュバスとかインキュバスとかは専門なんだ」
 私はこの時ほど躰の力が抜けるのを経験した事がなかった。
「悪魔だって知っていたのね。じゃあ『血の契約』も……」
「知っていたよ。喜んで契約したんだ」
 どうしてだろう。普通の人間は悪魔とは契約したがらない。
「僕は麗華さんに感謝してるんだ」
「感謝?」
「うん知っての通り、僕は大きなふぐりの持ち主なんだ。だから精子がすぐに貯まってしまう。精子が溜まると男はそれを出したくなる。これは生理として当たり前だよね」
「うん。」だからそこにサキュバスが付け入るスキがあるんだけど」
「僕は今まで結構な数の女性と付き合って来たんだけど。性欲が強すぎて結局長続きしなかったんだ。最初は良くても、そのうちに『しつこい』とか『変態』とか言われて駄目になったんだ。だからこの世で僕の相手になる女性なんて現れないと思っていたんだ。そうしたら、僕の理想の女性が僕の隣の部屋に引っ越して来たんだ。僕は嬉しくなった」
「でも何時私がサキュバスだと判ったの?」
「最初に僕の夢に現れたでしょう。温泉で僕がのぼせてしまって駄目になってしまったけど」
「ああ、あの時」
「あの時に、麗華さんがサキュバスじゃないかと思ったんだ。それ以来何度も僕の相手をしてくれて確信したんだ。普通の女性なら考えられない位の回数をしたからね。それに麗華さんにはアレも無かったし」
「アレって?」
「生理。もう一月以上にになるのに駄目な日が無いからね。ピルを飲んでる訳でもないのにね」
「そうだったんだ」
「うん。麗華さんこそ僕の理想なんだ。昼は淑女のように夜は娼婦のようにって最高だと思う」
 そう言って健太くんは喜んでくれている。
「でもね。この前大学で美玲の邪魔をしたから罰を受けたの」
「美玲さんの邪魔って……ああ、大学での居眠りの時の事。彼女もサキュバスだったんだ。どうりでね」
「どうりでって?」
「やたら親切だったからね。これからは気をつけよう。僕は麗華さんが一番だし。今から考えると僕が射精したのは、そのまま麗華さんの体内じゃなくて何かの精子を貯めるものに移動していたんだね。だから幾らしても麗華さんの中が綺麗だったんだ」
「そういうことなの。でもこれから資格停止の間は普通の状態になるのよ」
「なら、なおさら良いじゃない。僕は麗華さん以外の女性は抱きたく無いしね」
 健太くんはそう言って私の胸を揉んで来た。そして濃厚なキスを交わす
「健太くん。だ・い・す・き!」
「僕もだよ。一生放さないよ!」
 その夜、私たちは何回も交わった。正常位でバックで騎乗位で、そして座位で。その度に絶頂を味わったの。いいでしょう!

 それから一年後。私はサキュバスに復帰しなかった。そのまま人間として生きる事を決めた。悪魔と人間では寿命が全く違うが、私にとって健太くんが居なくなった世界なんて生きていても仕方ない。価値の無いものだ。
 健太くんが大学を卒業して私たちは結婚した。人間として生きる事を選択した時に戸籍も作って貰った。山縣の籍に入れて貰い山縣麗華というのが私の名前になったのだ。
 そして二人の娘を産んだ。私と健太くんの両方に似て器量よしな娘だった。成長すると、きっと素敵な悪魔になると思うの。今から楽しみだわ。
 他の夫婦とひとつ違うのは、私の外観が若い頃と殆ど変わらないことだった。そこだけは悪魔の血なのかも知れない。


                                               となりのキュバスちゃん    <了>

となりのサキュバスちゃん 第12話

 最近は毎日麗華さん(佐久さん)と毎日してる。一回じゃ終わらなくて数回することもザラだ。僕はいつからこんなにイヤらしい男になってしまったのだろうと少し反省してる。
 麗華さんが余りにも魅力的なのがイケないんだと思うけど。その麗華さんが口癖のように僕の事を「好き」と言うものだから、僕もその気になってしまうんだ。困ったものだと思っていたら麗華さんが
「健太くんは大学で講義を受けている時なんか眠くなる時がある?」
 なんておかしな事を訊いて来たんだ。僕は当たり前のように
「つまらない講義なんか寝てる時もあるけど、概ね眠りはしないかなぁ」
 そんな返事をしたら喜んでいた。理由を尋ねると
「だって私たち、夜が過ぎるから健太くんに負担が掛からないかと思って」
 そう言って僕の事を心配してくれるんだ。優しいなぁ……。
「眠くなった時はコーヒーなんか飲むの?」
「そうだね。休憩時間とか講義と講義の間なんかに飲むかな」
 そんな返事をした翌日のことだった。何と麗華さんは僕にお弁当を作ってくれたんだ。そして水筒にはお茶も入れてくれた。この日から麗華さんは僕の身の回りの世話もしてくれるようになった。食事の支度から洗濯や掃除までやってくれる。まるで奥さんみたいだ。
 事実、夫婦同然の暮らしをしている。朝も夕も一緒に食事をするし、夜も一緒に寝る。毎日数回セックスして愛し合っている。夫婦と違うのは眠る時は自分の部屋に帰る事だけだ。でも、僕の休みの時などは、愛し合った後、そのまま裸のまま抱き合って眠ってしまう。
 朝、目が覚めて、愛しい人が生まれたままの姿で僕の腕の中に居るなんて、本当に幸せを感じるんだ。朝のぬくもりを愛しい女性の躰で感じるなんて素晴らしいと思うんだ。

「血の契約」をしてから私と健太くんは夫婦同然の暮らしをするようになったの。それはそうでしょう。もう誰に遠慮する事も無くなったのだから。毎日数回愛し合って私は健太クンの精液を頂くの。インキュバスも驚いていたわ。だって毎日のように壺がいっぱいになってしまうのだから。
「しかし毎日とは凄いな。成績ではお前がトップだぞ。そろそろ他の奴らが何か仕掛けて来るかも知れんから注意しておけよ」
 インキュバスはそんな忠告をしてくれたけど、それは折込済み。だって私は美玲から宣戦布告を受けているのだから。だから大学に行ってる時が心配なのよね。せめて眠らない事を祈るしか無いんだけど、そこで私は健太くんのお弁当を持たせる事にしたの。中身は一見普通のお弁当だけど、悪魔界のレシピで作ってあるから精力抜群になって、しかも眠くならないように色々な調味料を使ってるの。お茶だって特殊なお茶なんだから。健太くんは人を疑う事を知らない子だから、喜んで持って行ってくれたわ。

 今日は憂鬱な日なんだ。だって大学で一番ツマラナイ講義があるんだ。冗談の一つも言わない教授。只、教科書を読んでるだけだから聞いても聞かなくても同じなんだ。普通はこんな講義はパスしたいのだけど。この教授は一々出席を確認するんだ。だから始末に悪い。仕方ないから出るのだけど、退屈で仕方ない。つい眠くなろうと言うものだ。
 それにしても昨夜の麗華さんは凄かったなぁ。僕の上に騎乗位になって腰を振るんだ。豊かな乳房が上下左右に乱れて、僕がそれを下から鷲掴みにすると感極まってキスの雨を降らせるんだ。最高だったなぁ……そんなことを考えていたら、突然僕は何処か南の島の海岸に居た。どうしてだと考えていると浜辺の水際から誰かがやって来る。段々近づいて来ると何と美玲さんだった。しかもかなり際どい水着を着ている。真っ赤なビキニだけど、その布の面積が驚くほど小さい。胸の部分は乳房の先端しか覆っておらず、殆どが出ている。下の方も、際どいところまで切れ上がっていて、多分後ろは紐だけになってると思った。
 しかし美玲さんは、あんなにスリムなのに出ている所は見事に出ていて、歩く度に大きな乳房が揺れている。ウエストが物凄く細く絞られていて、そこ結果、腰のラインが美しくカーブを描いている。麗華さんとは違った感じだけど、これはこれで悪くないと思った。
「あら、山縣さんじゃない。良かった。知らない人ばかりだから不安だったの」
「美玲さんもこちらに来ていたのですね」
 何だか思ってもみなかった言葉が口から出てしまう。
「こうなったら、二人だけだから楽しみましょう。私も脱ぐから山縣さんんも脱いでね」
 美玲さんはそう言うと僕の目の前で水着を脱ぎ捨てた。プルンと豊かな乳房が躍り出る。そして下も脱ぐと美玲さんのあそこは処理されていた
「下の方、処理してるんですね」
「あら欧米では常識よ。病気の予防や衛生の為に大人の女性はちゃんと処理するのよ」
 そうか、彼女はハーフで高校までは向こうだったのだと思いだした(でも何時そんな事を聞いたのだろう)
「山縣さんのおちんちん。凄い! 私あまり知らないのだけど、男の人って皆、そんなに凄いのかしら?」
 美玲さんは口ではそんな事言ってるけど嬉しそうだ。多分、かなりの経験があるのだろうな。こんな点僕は麗華さんの方が正直で好きだな。
 美玲さんがそう言って僕に近づいて来て僕のモノを触ろうとした時だった。
「健太く〜ん」
 僕の後ろから聞き慣れた声がした。この声は毎日聴いている声だ。
「あれ麗華さん?」
 振り返ると岩の陰から一糸纏わぬ麗華さんが現れたのだった。何故ここに麗華さんが……。
 混乱してる僕に誰かが声を掛ける。
「おい山縣。寝てると教授に嫌味を言われるぞ」
 その声でハッとして目を覚ます。どうやら寝てしたようだった。すると、今の事は夢だったのかと思った。毎日麗華さんとセックスしてるのに足りなくて夢であんなイヤらしい夢を見るなんて。しかも麗華さん以外の女性としようとして居たなんて……。
「ありがとう」
「いやいいよ」
 ありがとうと言ったのは教授のことじゃ無いんだけど、この際どうでも良い。僕は教室を見渡すと最後部の席に美玲さんが座って講義を受けていた。何だか僕を睨んでる気がした。彼女は僕に気があるのだろうか? それにしても夢の中の彼女は素晴らしいスタイルだった。僕は何か得した気がした。

 私と健太くんは契約した者同士だから、私は健太くんの居場所とか、考えている事全てが把握出来るの。だから家に居ても健太くんの状況が手に取るように判るのよ。健太くんは講義が詰まらないので寝てしまっみたいたね。ほら、早速美玲の奴が夢に現れたわ。しかも大層大胆な格好してる。でも正直私の方が魅力的だと思うわ。健太くんはすぐに裸になって、あそこを固くしてる。もう本当に絶倫なんだから。これじゃ簡単に美玲に抜かれちゃうじゃない。私は早速、健太くんの夢に忍び込む事にしたわ。テニトリー以外では抜く事は出来なくても健太くんの夢に忍び込む事は出来るのよ。だって私インキュバスだから。
「健太く〜ん」
 私が何時もの声で健太くんを呼ぶと、邪魔された美玲の怒る表情が愉快だったわ。健太くんは友達に起こされてしまったけど、消える前に美玲が
「麗華よくも邪魔してくれたわね。覚えておきなさいよ」
 そう言って悔しがっていたのが印象的だったわ。今夜はどんなエッチな格好で誘おうかしら。

となりのサキュバスちゃん 第11話

 私がショピングモールで健太くんと美玲アンダーソンことサキュバス美玲に出会った夜、私は健太くんが、バイトから帰って来るのを待って、部屋に押しかけた。無論特別エッチな格好を忍ばせてだ。部屋のドアをノックすると簡単にドアが開いた。
「佐久さん。実は待っていたんですよ」
「あら嬉しいわ。でも昼間の彼女の方が良かったのじゃない?」
 私が昼間のことを持ち出すと健太くんは苦笑いをして
「嫌だなぁ。あの人とは何でも無いですよ。僕の心の中は佐久さんだけですよ」
 私はサキュバスだから健太くんが嘘を言ってるのは判っているわ。健太くんは美玲も抱きたいと考えているのよね。でも私の躰は絶対に離したく無いという事も事実で出来れば両方とも抱きたいと考えているのよね。悔しいけど。
「それが本当かどうか試しても良い?」
「試すって?」
「判ってるでしょう。イ・イ・コ・トよ」
 私は健太くんの部屋に上がりこんだ。。健太くんは、私の黒い超ミニスカートから伸びる脚を見て視線が釘付けになった。ふふふ、やはり思った通りだわ。美玲を抱くまでは健太くんは私の思いのままだわ。
「凄いミニですね」
 健太くんは私の素脚を見ている
「気に入ってくれた?」
「それはもう」
 私は炬燵のテーブルの上に片脚を掛けて、スカートの中が覗けるようにしたの。そうしたら健太くんが跪いて私のスカートの中を覗くのよ。そして
「もしかしたら、下は何も履いてないの?」
「うん。そういうの健太くん好きでしょう」
「大好き!」
 健太くんはそのまま顔をスカートの中に入れて、私の敏感な部分を舌で愛撫し始めたの。なんていやらしいのかしら。私も仕事を忘れて本気になりそう。健太くんは、首は私のスカートの中に入れたまま自分の衣服を脱ぎ始めた。私も上半身裸になった。
「健太くんの手でスカートを脱がせて}
 私がそうお願いをすると、健太くんは立ち上がって私のスカートのホックを外しに掛かる。健太くんのあそこは、もう凄くなっていて天井に向かっている状態で先が自分のおヘソに当たっているの。こうやって明るいところでマジマジと見ると、本当に立派なのよ。改めて嬉しくなっちやうわ。
「佐久さん。今夜はノーパン、ノーブラで僕の部屋に来てくれたんですね」
「そうよ。だってこんな格好好きだって言っていたでしょう。私、健太くんの事本気だから」
 この際ハッキリと言っておく必要があると思ったわ。宣言という感じかな。早く「血の契約」をしなくては……。
「もしかしたら、今度、羞恥プレーも出来ますか?」
 羞恥プレーとは海岸やプールなどで、裸同然の小さな水着などしか身に付けずに歩くプレーで、女性は他の男性に自分の裸同然の格好を見られ、恥ずかしさから興奮し、男性は自分の愛する彼女や妻が他の男に裸を晒す事によって興奮すると言うプレーで、結構な愛好者がいるのよね。まあ、悪魔の私から言わせれば変態プレーの一種なんだけどね。「血の契約」をしたら何でもしてあ・げ・る!
 健太くんは私を一糸纏わぬ姿にして、うっとりとした表情で私の躰を舐め回すように眺めている
「どうしたの? 裸を見るのは初めてじゃ無いでしょう」
「でもこうやって、明るい場所で改めて見ると、本当に素晴らしいなぁと思って」
「でも、私が健太くんの事好きでも、男の人ってすぐに浮気するから心配だわ」
「そんなこと無いですよ。僕は佐久さん一筋です」
「名字じゃなくて名前で呼んで」
「名前ですか、じゃぁ麗華さん」
「さんは要らない!」
「麗華……ちゃん。なら良いですよね」
 私は今なら簡単に「血の契約」が出来るのではと考えた
「ねえ。お願いがあるのだけど。叶えてくれる?」
 健太くんは私としたくて、あそこが本当にいきり立っているわ。これなら何でも言う事利いてくれそうだわ。
「私と永遠の約束をしてくれる?」
「永遠の約束?」
「うん。私の田舎の風習なんだけど、お互いの血を一滴ずつ出して混じらせて、それを小指で舐め合うの。こうするとお互いの肉体も精神もこの世では永遠につながると言われているの。どう?」
 健太くんは少しは怪しむと思っていたけど簡単に
「いいですよ。それって欧米ではよくやる奴ですよね。麗華さんなら望むところですよ」
 健太くんがどれほど知ってるのかは判らないけど多分勘違いしてると思う。でもこの際一向に構わない。私は脱いだスカートのポケットから先端に針が仕込めるペンを取り出した。これは糖尿病の患者が、自分の血糖値を調べる時に使う道具で、全く痛みも無く指先から血を採取することが出来る道具なの。我々悪魔も今ではこれを使っているの。だって便利なんだもの。私は健太くんに向かって
「じゃあどっちでも良いから小指出してくれる?」
 私はそうお願いすると健太くんは左の小指を出してくれた。そこにペンをあててペン先近くにあるボタンをノックした。軽い「プシュ」という音がして針が健太くんの小指の先に刺さり、僅かな血が出て来た。私はそれを綺麗な小皿に落とした。白いお皿に健太くんの真っ赤な血が広がる。
「全然痛くなかったですね」
「これ糖尿病の患者が使う奴なの」
 次は私の番だ。簡易版ならこの血を私が舐めても契約は成立するのだが、どうせなら本式に契約をしたい。私はペン先の針を交換して同じことをした。痛みは全く無い。やはり血が出て来たので健太くんの血が入ったお皿に私の血も落とす。二人の血がマジリアッて行く。私は健太くんの小指を出させて、混じり合った血を小指の先に付けさせた。私も同じようにする。そして、その小指の方の腕を絡ませてお互いの口に持って行く
「舐めてちょうだい」
 私の言葉に健太くんは素直に混じり合った血を舐めてくれた。無論、私も舐める。これで契約完了だわ。これからはこの世では健太くんは私の奴隷になったのよ。まあ奴隷といっても酷いことはしないわ。毎日のように目合うのよ。「黄金のふぐり」を持つ男性を遂に手に入れたわ。
 健太くんはもう我慢出来なくなっていたから、裸のまま抱き合って濃厚なキスをしたの。そうしたら健太くんが自分のいきりたったモノを私の太腿の間に入れて来たの
「何だか猛烈に麗華さんが欲しくなって来ました。もう我慢出来ません!」
「素股なんか逝っちゃ駄目よ。私の中にみんな出してね」
「うれしいけど、妊娠しないかなぁ」
 健太くんったら、そんな心配をしていたのね。
「心配してたの?」
「うん。将来、子供は正直欲しいけど未だ要らないし」
 まあそれが健太くんの本音だろう
「大丈夫。ちゃんと避妊してるから。安心して楽しみましょう」
「ホント! 嬉しいな」
 私は健太くんのベッドに押し倒され両脚を開かれた。サキュバスの私でも恥ずかしい格好だわ。何だか私も、契約が出来たのか安心してるせいか、興奮して来たわ。濡れているのが自分でも判る。
「健太くん、早く来て!」
 なんて恥ずかしい事を口にしてしまったわ。健太くんの熱くて硬いものが入って来た。まるで灼熱の鉄の棒のようだわ。最高に気持ち良いわ。
 その夜、健太くんは何回も何回も私の中で果てたの。私も本気で逝ってしまったわ。何だか仕事抜きでもセックスの相性が良いみたい。何だか幸せな気分になっちゃった。
 でも、その夜、私が自分の部屋に帰って来て寝ていたら、何と美玲の奴がやって来たのよ。
「アンタ何で来たの。遅かったわね。もう健太くんとは契約したからね。残念でした」
 ザマミロだわ。健太くんは渡さないんだから
「そう。それは先ずはおめでとう。でもそれってアンタのテニトリーだけのことでしょう」
「え、なに?」
「アンタのテニトリー以外では無効なのよね。というより、テニトリー以外なら、契約は出来なくても、精子を頂く事は可能なのよね」
「テニトリーって、ここら一帯は私のテニトリーよ」
「そう、それは間違い無いわ。でも一箇所だけ抜けてる所があったでしょう」
 美玲に言われて私は思い出した。私のテニトリーは「日常」だ。生活圏とも言い換えても良い。
「私のテニトリー知ってる? 知らないか」
「あんたのテニトリーって、まさか……。
 私は思い出したのだ。この美玲のテニトリーを
「私のテニトリーは学校。つまり大学の中なら健太くんから精子を抜き取る事が出来るのよ。これは悪魔界でも認められているわ」
 そうだったのだ。美玲は健太くんが通っている大学の施設の中なら接触出来るのだ
「まあ、アンタみたいに実際の性交は無理かも知れないけど、健太くんの夢に忍び込むことは可能ね」
「夢の中で性交して精子を盗むのね」
「あら、嫌だ。盗むんじゃ無いわよ。ちゃんと頂くのよ」
「そんな事させないから」
「お生憎さま。大学の中じゃ手出しは出来ないわよね」
「健太くんが眠らなければ良いんでしょう」
「それは無理ね。一晩中アンタと交わって大量に抜かれていれば居眠りぐらいするわ。そして私の術で眠らせてみせるわ。見てらっしゃい。アンタの上前ハネてあげるから」
 美玲はそう言って私の前から消えて行った。私は何か対策を立てねばと思うのだった。

となりのサキュバスちゃん 第10話

 僕と佐久さんが特別な関係になって、僕は佐久さんに恋人になって欲しいと交際を申し込んだら佐久さんは
「私で良かったら」
 と承諾してくれた。この時の僕の気持ちはとても言葉では表せない。だって、理想とする女性が目の前に現れたのだ。しかも僕に気がある感じで、自然と深い関係になってしまった。男として有頂天にならない方が無理というものだ。正直言うと僕は他の男より性欲が強いと思う。佐久さんという恋人が出来る前は処理に悩んだものだ。綺麗な人や魅力的な人見るとムラムラして勉強にも身が入らなくなってしまったこともある。だから佐久さんという相手が出来てからは勉強にも身が入るようになったんだ。
 だから佐久さんとは毎日してる。大学やバイトから帰って来ると、どちらかの部屋で一緒に過ごす。この前なんか佐久さんは一緒に炬燵に入っていたら、
「暑いわね」
 と言ってカーデガンを脱いだんだ。そうしたらその下に着ていたブラウスが網目模様になっていてしかもノーブラだった。豊かで大きく形の良い胸が目の前にいきなり現れた。
「ず、随分大胆なブラウスですね」
 僕は興奮を抑えずに生唾を呑み込みながら言うと
「少し恥ずかしかったけど、健太くんが喜ぶと思って」
 そんな事を言うんだ。僕は我慢出来ずに、網目のブラウスの上から豊かな胸を弄った。
「喜んでくれた?」
 佐久さんは僕に身を任せて、そんな事を訊く。勿論じゃないか
「当たり前ですよ。もう堪らないです」
 僕は佐久さんの後ろに回って彼女を抱くようにして炬燵に入る。お互いに下半身だけ裸になり、僕は佐久さんの脇の下から手を入れて豊かな胸をブラウスの上から揉みしだく。感触が堪らない。佐久さんも
「もう我慢できなくなっちゃった」
 そう言って僕のモノを掴んで腰を落として来た。
「ああん。凄くいい。健太くんも感じる?」
「勿論ですよ、最高です」
 正直、数は少ないが僕も女の子としたことはあるけど、佐久さんは全く次元が違っていた。物凄く気持ち良いんだ。僕はこれこそが「名器」と言われる女性だと思った。
 お互いに、下半身だけ脱いで炬燵に入りながら交わってるのも考えると、とてもイヤらしい。やがて佐久さんが
「ああもう我慢出来ない。一緒に来て!」
 潤んだ瞳をしてそう言う。僕も我慢の限界に来ていた。
「じゃあ逝きますよ」
「うん。来て!」
 僕は佐久さんの中に大量に放出した。佐久さんも逝ったみたいだった。体が痙攣したからだ。
「健太くん最高。凄く良かったわ」
「佐久さんも凄く良かったです。正直、僕で佐久さんを喜ばせるかどうか不安だったのですが、逝ったみたいなのでホッとしました」
「当たり前じゃない。大好きな健太くんと身も心も一つになってるんですもの」
 佐久さんはそう言って僕に抱きついて来てキスをした。このキスも最高で、キスがこんなに気持ちの良い行為だとは今まで思わなかったんだ。
「シャワー浴びて来るからね。後で入って来てね。お風呂場で続きをしましょう」
 そう言って浴室に消えて行っ佐久さんだが、よくAVなんかでは「中出し」とか言うと男性器が抜けた後に精子が女性黄から漏れて来るシーンがあるが、佐久さんはどうなのだろうか? 自分でも自慰した時に判っているけど、僕は一度の量がとても多い。だから佐久さんも洗うまでに漏れる事は無いのだろうかと思う。そんな事をぼんやりと考えていたら浴室から
「健太く〜ん」
 僕を呼ぶ声がしたので
「行きま〜す」
 と答えて僕も浴室に向かった。そして僕達は二回目をしたのだった。
 そんな風に僕と佐久さんは楽しい日々を過ごしていたある日だった。大学のゼミで一人の同級生に声をかけられたのだ。
「こんにちは。少し良いですか?」
 声のした方を見ると、そこには可憐な感じの子が立っていた。色が白く容貌は白人とのハーフを思わせる感じで目が大きくすらっとした髪の長い子だった。
「はい何でしょう」
「すいません。私、美玲アンダーソンと言います。今度の教授の課題についてなんですが……」
 正直、ゼミで彼女の姿を見る事は初めてだった。ゼミには入ったばかりなのかも知れなかった。
 それが縁で彼女とは話をするようになった。話してみる彼女は聡明で僕よりも色々なことを知っていた。話が面白く大学内では、自然と一緒に居る時間が多くなった。
 家に帰れば佐久さんという恋人が待っていてくれる。学内では可憐なハーフの美玲さんが何時も一緒に居てくれる。僕の毎日は充実していた。
 そんな時、大学の近くのショッピングモールを美玲さんと一緒に歩いていると佐久さんと出会ったのだ。佐久さんは今夜の為に買い物をしていたみたいだった。
「ああ、佐久さん。こっちまで買い物に来るんですね」
 僕は嬉しくなってそんな事を言うと佐久さんは
「まあたまにはね。健太くんに美味しいものでも作ろうかと思ってね。そちらはお友達?」
 そう言って美玲さんを睨んでいる。これは不味い。佐久さんは勘違いしてるかも知れない。彼女とは只の同級生にしか過ぎない。
「ああ、友達というより同じゼミの人です」
 そう言って説明したのだが、何と美玲さんも佐久さんを睨んでいるではないか。これはひと騒動ありそうだと思うのだった。なんて他人事のように言ってはいけない
「山縣さんと同じゼミの美玲アンダーソンです」
 美玲さんの自己紹介をが済んでも同じだった。
 方や二十代前半の妖艶な美人(本人は21歳だと言っていた)。もう一人は僕と同じ歳の可憐なハーフ美女。何だか二人はお互いに腹の中で会話でもしてる感じだった。
 この時僕は情けない事に妖艶な佐久さんも可憐な美玲さんも両方抱きたいと思い始めていた。
 

となりのサキュバスちゃん 第9話

 私はいっぱいになった壺の中身をインキュバスに渡すために彼を呼び出したのよ。そうしたらインキュバスは悪魔の格好のまま現れたのよ。
「あら、そんな格好でここまで来たの?」
「別に構わないだろう。人目に触れる訳じゃ無いし」
「でも、私だって人間界に居る時や来る時は人間の格好をしてるのに、そんなデビルマンのなり損ないみたいな格好じゃ時期外れのコスプレイヤーだと思われるわよ」
「デビルマンは裏切り者だ。あんな奴と一緒にされては困る」
「じゃ次からは人の格好で来てね。ちゃんと服も着るのよ」
「判ったよ。でも今回はいっぱいになるのが早かったな。驚いたよ」
「でしょう。やっぱり健太くんは『黄金のふぐり』の持ち主だったみたいよ。だって三回でこの量で、しかもまだまだ出来たぽかったのよ」
「え、一日三回でこの量なのか?」
「そうよ。凄いでしょう」
「確かに……これはたまげたなぁ」
 私は嬉しくて、今から考えると余計な事を言ってしまったかも知れなかった。
「健太くんったら恋人になって下さい。って言うのよ」
「ほうそれで?」
「勿論本当の事は言えないから、『いいわ』って承諾したわ」
「俺らの恋人とは奴隷になる事なんだがな」
「そんな事言えないじゃない。でも約束はしたのよ」
「約束だけか? 血の契約は?」
「それはこれからだけど。もう決まったも同然よ」
「そうか『黄金のふぐり』はサキュバス麗華のものか」
 サキュバス麗華とは私の日本名ね。本名は日本語では発音出来ないので、通称として名乗ってるの。ちなみにこのインキュバスは、インキュバス聖(とおる)と言うのよ。おかしいでしょう。だって悪魔なのに聖なんてねえ。それと悪魔界ではインキュバスとサキュバスの合計が100とすると、サキュバスの方が数が多いのよ。六割がサキュバスで三割がインキュバスなの。残りの一割がその場でどちらにも成れるハイブリットなの。まあ彼らは上級なんだけどね。
「健太くんが『黄金のふぐり』だと言う事は絶対に秘密なんだからね」
「判ったよ。言わないよ。他のサキュバスに知られたく無いんだろう?」
「当たり前じゃない。苦労してやっと見つけたのよ」
 そうなの。健太くんは前から目をつけていたのよ。高校を卒業するまで待って、調査を開始したんだから。あんまり若い子だと最近は悪魔界の法にも触れるからね。容姿、才能、体躯も含めて彼の因子を世間に広めたいと思ったのよ。その健太くんがまさか「黄金のふぐり」の持ち主だったなんで、まるで宝くじに当選したようなものなのよ。だから健太くんは誰にも渡さないわ。健太くんは、私、サキュバス麗華のものよ。すぐにでも血の契約をしなくちゃ。
 「血の契約」とはお互いの血を交わすか、お互いの血を舐める。あるいはどちらかの血を舐める事で成立するのよ、私が考えているのは、私が健太くんの台所で料理を造って少し血を出して、それを健太くんの舐めて貰うことなの。そうすれは、それで契約完了で永遠に健太くんはわたしのモノなのよ。逆に健太くんが指でも切って血を出して私が舐めても成立するけどね。健太くんが喜ぶような、うんとエッチな格好をして誘うわ。楽しみだわ。そしてまた沢山エッチするのよ。そうすれば成績でも私がトップになることが出来る。出世の道が開かれるというものよ。楽しみだわ。
「じゃあ、頑張れよ」
 そう言ってインキュバスは悪魔界へと帰って行ったわ。私は健太くんと「血の契約」を結ぶ時、彼の台所で作る料理の材料を買う為に、近所のショッピングモールに行く事にしたの。
 ここは駅の反対側にあり健太くんの通う大学の傍なのね。ここで健太くんと出会ったら彼は何と言うかしら。
『佐久さん。どうしたんですか? 買い物ですか。じゃ僕とお茶しませんか?』
 なんて言ってくれるかしら? 勿論喜んで一緒にお茶するわ
 そんな期待も込めて少しオシャレして買い物に出かけたの。
 モールの中の大きなスーパーで買い物をして、他のお店を歩いていた時だった。健太くんの声が耳に届いたの。その方角を見ると何と健太くんが同じ大学の女学生と一緒に歩いていたのよ。私は思わず柱の陰に隠れたのよ。よく考えると堂々としていれば良かったのだけど、その一緒に歩いていた奴が問題だったのよ。
 だって一緒に歩いていた奴はサキュバス美玲と言って、女子大生に化けて若い大学生を次々と喰い物にしてるサキュバスなのよ。二人は只一緒に歩いているだけだったけど、健太くんに目を付けたのに違いないわ。まさか、インキュバスの奴、悪魔界に戻って私が秘密だと言った事を漏らしたのね。違いないわ。良く言うけど「他の奴には秘密だからな」とか「お前だけに言うけどな」とか言って言い触らしたのに違い無いんだから。
 知られて目を付けられたなら仕方ないわ。こうなったら美玲には渡さないんだから。私は偶然を装って二人の前に現れたのよ
「あら健太くん。お買い物?」
 私に声を掛けられた健太くんは驚きながらも喜んで
「ああ、佐久さん。こっちまで買い物に来るんですね」
「まあたまにはね。健太くんに美味しいものでも作ろうかと思ってね。そちらはお友達?」
「ああ、友達というより同じゼミの人です」
「山縣さんと同じゼミの美玲アンダーソンです」
 確かに美玲はハーフぽい感じだからこんな名前を名乗るのも判るわ
「こちらは僕の部屋の隣の人で佐久さんです」
 健太くんはそう紹介してくれたけど、正直言うとこの時「恋人」と言って欲しかったわ。でも美玲は判っていて、微笑みながらも私を睨んでいたわ。私も睨み返す。美玲の視線は
「絶対健太くんをあなたから奪ってあげるから」
 と語っていたわ。私も負けじと
「絶対アンタなんかに渡さないんだから、もう健太くんと私は特別な関係なんだからね」
 と言い返したのよ。こうして健太くんを巡っての争奪戦が始まったのよ。みんな、私を応援してね。してくれた子にはわたしが夢で行ってあげるからね。
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