ホテルベッド 窓の外には都会の輝く夜景が広がっている。
「おいで」
 俺は静かに香織を抱き締める。その感触は何処か微妙な違和感があった以前のとは異なり、自然な感触に感じた。唇を重ねると
「ベッドに連れて行ってください」
 潤んだ瞳で、そうお願いされた。約束だ。お姫様抱っこで運ぶことにした。
「その前に」
 そう言って香織のミニスカートを脱がす。踵の高い靴も脱がす。この高いヒールのおかげで、かなり長い脚が一層強調されていた。脚フェチの奴なら堪らないだろうと思う。ストッキング等は履いておらず生脚が堪らなかった。そう思っていたら香織が両手で顔を覆った。
「恥ずかしいのか?」
「はい。だつて高梨さんの顔が私の腰の前にありますから」
 確かに俺の目の前には、香織の腰の両側で紐で結んで留めただけのパンティーがある。その左右の紐を解き小さな布を抜き去った。すると目の前には見慣れない光景があった。
 普通というか、以前の義体なら申し訳程度の茂みがあったのだが、今度の義体にはそれがなく、香織の大事な部分が晒されていた。
「今度はパイパンか?」
 俺の驚きの言葉に香織は顔を覆っていた手を開き
「今度の義体では世界中の技術が施されているんです」
「それでパイパンか?」
「実は、セクサロイドの技術や研究では、欧米の方が日本より遥かに進んでいるのです。アンドロイドそのものの技術は日本が優れていますが、欧米では、昔からセクサロイドの需要が多いので研究が進んでいるのです。だから今回の私の義体では、そっくり欧米そのままになりました。こんなの嫌ですか?」
 欧米の女の子は十五歳を過ぎると陰毛の手入れをするという。それは清潔を保つという意味と性病の予防の為だという。向こうではハイティーンともなれば男女交際は当たり前だからだ。その辺りは日本とは大分事情が違う。
「いや、そんなことはない。この通りさ」
 そう言ってから目の前の花弁に舌を這わせる。花弁の中は既に濡れていた。
「もう先程から……」
 本当に良く出来ているので感心をしてしまう。それにしてもここまで再現出来る技術は素直に凄いと思う。俺は立ち上がり、両手で香織を抱えてベッドに運ぶ。この部屋はキングサイズのダブルベッドが備わっている。その大きなベッドのカバーを外してそっと素裸の香織を滑り込ませた。香織は胸まで毛布を引き上げた。
「灯りはどうする」
 少し意地悪な質問をすると香織は毛布を首の下まで引き上げたままの状態で
「本当は消して欲しいですが高梨さんが私の義体を良く見たいと言うなら反対はしません」
 そんなことを言う。言葉使いが元に戻っている感じだ。つまり、それだけ香織にとっては大変な状態なのだと思った。
「もう義体って言うな。普通に躰でいいよ。もう香織は普通の娘だ。だから今から俺の想いをお前にぶつける」
 そう言って俺も衣服を脱いで行く。素裸になると香織の隣に滑り込んだ。香織を抱き寄せ片手で後ろ髪を撫でながらキスをする。下半身に手を伸ばすと先ほどよりも激しく濡れていた。
「こんなに濡れるのなら沢山水分を補給しないと駄目だな」
「意地悪です」
 俺に腕枕されながらも嬉しそうだ。
「私正直に言います。以前から高梨さんには好意を持っていたことはお話しした通りです。でも今は物凄く好きです。好きで好きで堪りません。自分でも可笑しいと思うほどです」
 香織がそれほど俺の事を想ってくれる事は男として素直に嬉しいことだ。
「でも、この前の夜のことがあってから意識が完全に変わりました。前の私は不完全な状態でした。今も完全かと言われれば、完全ではありませんが、前の状態は明らかに義体そのものでした。言い換えれば義体に感情が伴わない状態でした。それなのに、高梨さんは最大限私を愛してくれました。あの時から私は変わりました。生まれ変わったらというより、新しい義体を戴いたら、身も心も高梨さんに捧げようと」
 俺にとって香織はとてつもなく可愛い存在だ。義体が新しくなってから、店では皆その事を知らないはずなのに、口々に
『香織ちゃんこの頃綺麗になったね』
 と言われている。でも俺はそれが単に新しい義体になっただけでは無いと思うのだった。
 ベッドの頭の所にあるスイッチで部屋の灯りを消す。室内は窓の外から差し込む僅かな灯りだけとなった。毛布を引き上げ、口づけをしながら形の良い胸を弄る。香織の甘いため息が漏れる。口から首筋、そして胸、更にお腹。そして濡れている花弁に舌を這わせる。
「ああん。ああ凄いです」
 恐らく香織は生まれて初めての感触なのだろう
「こんなに気持良いとは知りませんでした」
 その後、お互いの敏感な部分を相互に口で愛撫し合う。
「そろそろ」
 香織がそう口にすると黙って頷いた。その言葉を確認してから、そっと挿入する。香織の表情が切なくそして喜びに変わる。
 もう普通の男女と変わりはなかった。黙って腰を振る。香織は長い両脚を俺の躰に巻きつけ夢中になっている。喘ぎ声が静かに部屋に流れる。そして
「ああ、来て下さい。私もうおかしくなりそうです」
 俺も丁度堪らなくなって来ていた時だったので、
「いくぞ」
「はい嬉しいです」
 その言葉を耳にして香織の中に放出した。その瞬間香織の躰が小刻みに震えた。ここまで人と同じに出来る技術に敬服しまた、香織に喜びを与えてやれた事に安堵した。香織が夢中で俺に抱きついている。香織はどうやら、事後を楽しむタイプみたいで、その後も
「抜いちゃイヤです」
 と言ってキスをせがんだり、自分の胸を揉ませたり甘えに甘えて来た。
「でも本当の事を言うと、良かったの一言です」
「ん。どうしてだ」
 俺の疑問に香織は
「今度の躰は神経の繋がりが非常にに上手く行ったみたいで、私、事故の前はセックスの経験は無かったですが、新しい躰に変わってからの、日常生活に於いての感覚が以前の躰と全く違っていて、事故前と同じになったので、実は期待していたのです」
「そうか見た目だけでは無かったのだな」
「はい。これでまた少し人に戻れた気がします」
 その『戻れた』という香織の言葉に俺は彼女の切なさを感じ、俺がそれを支えてやれればと思った。
 その後、もう一度行い、風呂に入った。香織も今度の躰は清潔に保つ必要があるので最低日に一度はシャワー等で躰を洗わねばならないそうだ。躰が軽くなったので水中でもある程度は行動出来るようになったそうだ。だから一緒に風呂に入った。ここでもお互いに楽しんでしまった。