これも、事情があり公開できなかったものです。今日はエッセイです。多分初めて……
「世代を繋ぐ銀座線」
子供の頃、地下鉄に乗るのは、ちょっとした楽しみだった。
歩道に設けられた地下鉄への入り口はまるで、異世界に誘う入り口に見えた。階段を降りて行くと、ホームには黄色い電車が走っていた。そう、日本で一番古い地下鉄「銀座線」だ。
その頃の電車は走っていると、時々車内が一瞬真っ暗になった。電気の回線の切り替えだそうだが、それもまるで異世界に送り込む乗り物みたいで、心がときめいた。
今の「銀座線」はそんなことはなくなり、その代わり粋な電車になった。ステンレスに黄色のアクセントが何ともお洒落で、東京の繁華街を駆け抜けて行く電車に相応しいと思った。
今の子供は昔の「銀座線」の電車が走っていて、一瞬真っ暗になるなんて信じないだろう。だから、少し可哀想だと思った。あのドキドキ感を味わえないのだから。
でも、あの頃よりも何倍もお洒落な電車に乗れる方が、今の子供は嬉しいのかも知れない。
僕は大好きな銀座線に乗る度に、席に座りそんなことを想う。子供がのっていると、ついその頃の事を教えてあげたくなる。
でも、今の子が大人になる頃は「昔は銀座線って一番お洒落な地下鉄だったんだよ」などとその頃の子供に教えるかも知れない。
銀座線は今日も世代を繋ぐ。そう、黄色い電車は未来と過去を繋ぐ地下鉄なのさ。
何時までも黄色い色は残して欲しい。だって、粋じゃありませんか、あの色は……ねえ。
そんな楽しみももある、僕の大好きな銀座線……
了
「世代を繋ぐ銀座線」
子供の頃、地下鉄に乗るのは、ちょっとした楽しみだった。
歩道に設けられた地下鉄への入り口はまるで、異世界に誘う入り口に見えた。階段を降りて行くと、ホームには黄色い電車が走っていた。そう、日本で一番古い地下鉄「銀座線」だ。
その頃の電車は走っていると、時々車内が一瞬真っ暗になった。電気の回線の切り替えだそうだが、それもまるで異世界に送り込む乗り物みたいで、心がときめいた。
今の「銀座線」はそんなことはなくなり、その代わり粋な電車になった。ステンレスに黄色のアクセントが何ともお洒落で、東京の繁華街を駆け抜けて行く電車に相応しいと思った。
今の子供は昔の「銀座線」の電車が走っていて、一瞬真っ暗になるなんて信じないだろう。だから、少し可哀想だと思った。あのドキドキ感を味わえないのだから。
でも、あの頃よりも何倍もお洒落な電車に乗れる方が、今の子供は嬉しいのかも知れない。
僕は大好きな銀座線に乗る度に、席に座りそんなことを想う。子供がのっていると、ついその頃の事を教えてあげたくなる。
でも、今の子が大人になる頃は「昔は銀座線って一番お洒落な地下鉄だったんだよ」などとその頃の子供に教えるかも知れない。
銀座線は今日も世代を繋ぐ。そう、黄色い電車は未来と過去を繋ぐ地下鉄なのさ。
何時までも黄色い色は残して欲しい。だって、粋じゃありませんか、あの色は……ねえ。
そんな楽しみももある、僕の大好きな銀座線……
了
ハイカラだった内の婆さんに連れられて、何度か経験があります。
子供にはちっとも面白くない経験でしたが……
駅と云えば京成の『博物館動物園前』を思い出します。
小学生の頃はこの駅に行くことだけで、冒険でした。
戦前さながらのホームは、薄暗いと云うのもおこがましいくらいの暗さで、他に人がいないと泣きたくなるくらいに怖かったです。
しばらくは日本一長い駅名だと思っていたのですが、いつの間にか駅そのものが廃止になってしまいました。
京成の初乗りが子どもで五円だった時代です。